実績をアピールして差別化を図る

ITエンジニアに関しては、2015年から2017年にかけての期間、圧倒的にエンジニア数が不足することが懸念されている。これはいわゆる2015年問題と呼ばれるもので、景気の上向きや企業におけるIT投資の回復が背景となり、規模の大きなシステム開発プロジェクトが集中することによって引き起こされると言われている。

この問題の一因になっているのが、高齢化社会と社会保障関連制度の導入、そしてSEの人口の不足だ。つまり、転職市場に関しては売り手市場と言えるため、転職を希望するSEにとっては、動向を注意深く分析しながら転職活動を進めることが得策になる。

市場で求められるSEの人材は、Web系または制御系、オープン系などの各領域で最低限必要とされるテクニカルスキルは当然異なるが、共通するのはコミュニケーション力は不可欠だということである。
どのプロジェクトについても、基本になるのはチームプレーであって、さらにクライアントとミーティングすることも必要になり、相手と適切に意思疎通を行いながら業務を進める能力がないと仕事が前に進まない。

応募企業が求める分野で経験を有しているなら、まず履歴書に実績を明確に示すことが重要だ。
開発環境やプロジェクト領域、担当していた自分の役目を採用担当者が分かりやすいように簡潔な表現で伝える必要がある。また、この時、プロジェクトリーダーの経験があれば、他の大勢の応募者に差を付けることにつながる。このように、転職に有利な履歴書の書き方を押さえてしっかり自分をアピールすることが肝要である。